どせいさんの かくればしょで ごじます。 ぽえーん。



         はじめての人は鍋底についての注意書きをかならず読んでほしいです。 どせいさんに ついてはこれをよむです。

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うったり かったり。



はしごごっこです。あきないのです。
 ここから買ってもらうと
 僕に小銭が入るです。
 そうです。
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・兄弟篇についてご存知ない方はまとめページからご覧下さい

・珍しく礼二が長々と
・違うページからのサルベージです

 今日は礼二の店はお休み
 三ヶ月に一度、衛生業者を入れての大掃除である
 ついでに倉庫と店の裏をちょっといじると言うので庄司が呼ばれた
「筋肉持て余しとんのやろが」
 壁のパネルを張り替えたり、ロッカーを移動させたりの力仕事ばかり
「オレここんとこ腰の調子悪いんすよね」
 ぼやく庄司だが、礼二に一人で仕事を任せられるのは初めてだ
 認められたのかな、とちょっと誇らしい部分もある
 
 作業が一通り済んだ時には日が暮れていた
 兄と弟は出掛けてしまっているので、礼二の部屋(兄弟の部屋の真下)で出前を取っての夕食
 サシで食事をするのも初めてかも知れない
 
 礼二はめったに酒を呑まないが、年に数回大いに酔うことがあると聞いていた
 どうやら今日がその日のようである
 ビール数本ですっかり良い調子になった礼二は日頃よりはるかに饒舌だった
 
「夢はあるか、少年よ
 俺にはあんねん、どうや、聞くか

 俺はな、兄貴と旅がしたい
 電車でな、日本中を廻んねん
 自分で時刻表見てな、自分で計画立ててな

 別に何もないねん、名所やら美味いもんやら、
 そんなんは別にのぅてええねん
 ただ兄貴とあっちゃこっちゃ行きたい
 いつも通り兄貴が含み笑いして隣に居ってくれたらそれでええ

 駅弁買うてな、景色見もって二人で食うてな
 乗り継ぎの待ち合わせやら、宿探しやら、楽しいやろな思うねん
 いろんなモン見せたい、いろんなモンを、一緒に見たいねん

 た・だ、
 剛さんソト嫌いやからな!
 アカンな、やっぱりアカンわ
 夢な、何か建設的な夢、実現可能な夢…何かないやろか」
 
 最後はほとんど聞き取れなかった
 机に突っ伏して眠りに落ちたようだった
 
 寒くないように適当に布団を引っぱり出してかぶせ、一応絵師に連絡を入れた
 そして庄司が二階へ上がると兄弟も帰っていた
 
 つい庄司は先の件を兄弟に話して聞かせた
 そして訊ねた
「夢って、ありますか?」

 弟はしばらく天井を向いて考えていた
 長いこと上を見ていたので胡座のバランスを崩して背中でころんと転がった
 転がって揺れながら
「おれは、ちっさいころずっと、
 しあわせになりたかってん。
 兄ちゃんといっしょに、しあわせになりたかってん。
 けど、いま、かんがえてみたら、
 おれもうしあわせやから、ゆめ、かなってる」
 そして起き上がって庄司を見て
「そういうこと?ゆめて。
 兄ちゃんは?兄ちゃんのゆめは?」

 兄は笑顔で
「俺ももう、叶ってるわ」 
 
 そんなやり取りの後、それぞれ布団に入った
 庄司は肉体の快い疲れを感じながら考えていた
 オレの夢は、この幸せを護ることだ、護り抜くことだ
 オレの夢は、まだまだこれからだ

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