その1 その2がすごく長くなってしまったので分割しました。
発端:この記事 まとめページはこちらで ごじます。
主な追加:博(暗い)
この記事の内容は全部ふぃくしょん ですのだ。
実在の人物とは 関係ないでごじます。
・とうとう忍者さんにまで「記事長すぎ」と言われたので再分割しました
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【メッセージ性の強い役】
・昨夜「脇田さんはどうするか」に寄せられた声が『旅芸人・売れない芸人・大道芸人』と芸人案が沢山寄せられ(一通だけナース案もあり)、やっぱり芸なニンなのか…と思案
・すると「出し物をする先々へついていってしまって帰れなくなる弟」案を頂戴し、脇田さんに交番へ連れて行かれて田村巡査が受け取るという光景が微笑ましすぎた
・でも魚河岸にも未練があるのでこんな感じにしてみた
・売れない芸人+魚河岸でバイト
・大手事務所に所属してはいるものの下の下
・相方が実家へ帰っちゃったりして『バツ2』、現在ピンだがヨメに欲しい相手は居る(相手はまだコンビ組んでる)
・夜は公園で練習、朝は魚河岸、昼間ちょっと寝て、仕事のない日は(=ほぼ毎日)夕方辺りからネタ作り+ネタ見せに駅前などに繰り出す
・聡は物珍しさもあって凝視、向こうは向こうで唯一の固定客なのでちょっと嬉しい
でも「今日は何が面白かった?」「かお」毎日この調子
(しかし、5回くらいこのやり取りがあってから、聡は『お約束をなぞる』ことの面白さを認識し「かお」と答えながら笑っている)
・「おもろいかおのおっちゃんがおんねん」と紹介されるも、兄と庄司は「変なのにはついていかないように」という感覚
・しかしある日遠目で確認した兄「あーこの人見たことある!」
・知り合いが経営する風俗店の裏でボコられていたのを目撃していたのだ「『誤解だって誤解だって』言うてたな…」「助けたんすか」「いや、逃げてた。めっちゃ足速かった」
・芸人になって15年以上立つが芽が出る気配はなく、故郷を離れ一人暮らしで生活も苦しいが、辞めようとは思わない。「だって楽しーものー」
「親はね、お姉ちゃんとダンナさんが一緒に住んでてね、すんごい楽しそう。『帰ってこなくても全然いい』って言われてる。だからー俺がこうしてても何て言うか誰にも迷惑かかってないのね。だからいーんじゃないかなって思ってさ。後輩の邪魔になるほど売れてもないし」
・事務所にも先輩芸人にも「そろそろ辞めた方が良いんじゃない」と言われる。その意図は様々だが「あんま辞めろ辞めろ言われるからさ、好きなこと続けてたらいけないのかなーって思ったこともあんの。前の相方みたいに、田舎帰ってお姉ちゃんの店手伝った方がいーのかなって」
・「けど、俺そんな言われる程不幸なのかな?って考えてさ。人から見て『芸人辞めて他の仕事する人生の方がシアワセ』ってことかな、いや俺今のまんまでシアワセだよなって思ったのね。面白いこと考えるのも好きだし、後輩がウケてんの見るとやっぱいーなーって思うし、お金はあんまないけど死にそうになるほどじゃないしさ。毎日楽しいよ。しんどいけど楽しい。諦めるってんでもないの。面白いこと言いたいってことをさ、諦めるって感じしなくて。そりゃ人から見て成功ってしてないかも知んないけど、俺自身は不幸じゃないから、そっかいいんだ続けよって思ったんだわ。俺の人生だもんね」
・「それに明日にはもっと楽しいことあるかも知んないしね」
・そしてその後兄が魚河岸に出入りするようになって「あー!あの人や!あの人で、あの人や!」
・庄司は聡に連れられて「見せられた」ことがある
爆笑こそ無かったものの、冷静で客観的なアドバイスを行ったため、すっかり『脇田さんは庄司の』ファンになる
・魚河岸にて兄を捕まえ「庄司君は?庄司君は来てないの?連れといでよーサカナおごるしー」と度々迫る
・兄弟に関しては知らないのでお姉ちゃんとかは創作
ご両親はマッスルで2度も見ているんですが
・M-1グランプリ(そのもの)にこのキャラを捧げます
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【25日朝】
・イブやのに、イブやのにと呟きながら帰ってくる兄、息が白い。既に空は薄青く、新聞配達とすれ違う
・そっと部屋に入ると寝静まっている
テーブルに庄司の伝言、軽食のしたく
・箱を覗くと真っ白なケーキが3つ収まっている
出所は絵師あたりだろうが、この贅沢を我慢して待っていたかと思うと弟がいじらしい
済まなく思いながら隣の布団へ
・起き出すと庄司が難しい顔
「亮さんはこんなことをする人じゃないと思ってました」
「え?何?!」
「聡君楽しみに待ってたのに…選りに選ってイチゴだけ食べることないじゃないすか」
「えええ?!」
弁明5分。
・そこへ弟起きてきて「たべてもた」ねぐせ頭をぴょこっと下げて「ごめんなさい」
叱るに叱れない兄と庄司
そして25日の昼前、真っ白なケーキを3人で。
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【釣りと兄弟】
・希に見るほど穏やかな休日。
川辺へ繰り出す3人。兄は釣り竿持って。
・「鯉がおんねん、でっかいのが」
意気込みとは裏腹に、動きの少ない兄
弟は庄司とキャッチボールしたり、虫を追ったり
・川を見つめたままの兄に、庄司ちょっと声を掛ける
「聡君、見てなくてダイジョブすか」
「居てるのはわかるから、大丈夫やで」ごく当たり前に「居らんようになったらわかるしな」
・動き疲れた弟、兄の隣に腰掛けてハモニカ取り出す
たどたどしいが一応メロディーになっている
庄司ちょっと考えて「何だっけ、その曲。小学校で習ったなあ」
弟嬉しそうに振り返って「これな、ひやしんす」ぷかぷか吹きながらまた歩き出す
・穏やかに構えた兄の背中、草の間を歩いていく弟の背中
何とも言えない安堵感を覚える庄司
兄が背を向けたまま小さく呟く「あの曲な、アマリリスや」
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【おねんし】
・(小咄にまとまりませんでした)
・弟の晴れ着は新しい白いマフラー
方々へ「おねんし」に出掛け、お年玉を大量に
・元日は兄自宅コタツで久々に酔っぱらい御機嫌
庄司は介抱したり雑煮を作ったり
・巡査は知人からおせちを一品ずつお裾分けしてもらう作戦
モノは何やら緊急招集中
・絵師は栗きんとんを弟に全部食べられてしまい泥酔号泣
・チャーハンは12月26日に買いだめして冷凍しておいたチキンを噛み締めて食べる
・Aはカレーパン売り切れに付きカレーまんで尾行
Bは振り返って駆けてきた弟の姿に咄嗟に硬直、生まれて初めてと言って過言でない程丁寧な新春の挨拶を交わす羽目に
・白い男は真っ白な餅に澄ましの雑煮で真っ白なカマボコを
・駅前の芸人は元日早朝に久々のテレビ出演を果たす(そこそこウケた!)
・弟は帰宅後、手作りのぽち袋で兄と庄司にお年玉のお裾分け
兄微笑ましく受け取ったものの札束が入っていたので返却に奔走
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【ぼたん】
・土手でハモニカ吹いてる弟
モノ通り掛かる(意図的に)
・「あ、かぁしまさんや」ぴょこっと頭を下げて「こんにちは」
その襟元に目を留めるモノ「今日はお兄さんは居られへんのですか」
「うん。なんでわかった?」
「ボタンが、その」
上着の一番上から段違いになっている弟
・「あ、きづけへんかった。ありがとう」そう言って、一旦全部外してやり直そうとする
しかし外すのからして既にもたつく
「その、何です、手伝いましょか」思わず手を貸すモノ
そしてかけ直すあたりで弟はすっかりやってもらう構え
仕方なく全部やってやるモノ
「よかったー。きょう兄ちゃんもしょー兄もかえってけえへんから、かぁしまさんおれへんかったらあしたのあさまでずっと“だんち”やった」にこにこと「ありがとう」
・何故か不意に照れたような気分になるモノ
取り繕ってそそくさと立ち去る
・再び聞こえ始めたハモニカの音色を聞きながら涙を堪えるB
「泣くことはないじゃありませんか」背後でボソリとA
「だってあんな」
「一部始終見てたでしょう別におかしなこっちゃないでしょうよ」
「けどあんなのを見せつけられちゃオレ」
「アンタが勝手に盗み見てるんでしょうが」
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【危機管理】
・兄ちゃんもしょー兄もかえってきいひん夜は、聡くんはひとりで寝るのでしょうか・・・?というお便りを頂戴しました
・帰宅がいつになるか判らない場合、またその他の危険が想定される場合は、絵師の家に預けていくのが慣例。絵師は夜はずっと起きている(PCの前に座っている)ので、絵師のベッドでねこと寝ます。
そうでない場合は一人で留守番です。アパートの隣人達(白とかもじゃとかも同じアパートなんだと思うようになりました)に声かけて行きます。白も基本的に夜は遅いのであんしんですのだ。
・でもきっとそんな夜は窓の下にバイクによりかかるBが居るのね、と思って安心したり
お察しの通り優しいストーカーが居るので安心ですのだ。何かあったら体を張って守ろうとするでしょうし、その様子をAも監視しているのですから。
・稀に施設にお泊まりすることもあるんだと思います。
・一人で留守番の夜は、兄と庄司がいつ帰ってきてもいいように、皆の布団を敷いてから寝ます。
・夕食は基本的にチャーハンに作ってもらいます。
でも絵師の冷蔵庫でどうにかすることもあります。
・絵師の部屋まで行く時、日が暮れてしまっていたりする場合は巡査が送ってくれたりします。
・街ぐるみで弟の危機管理を行っているかたちです。
しあわせです。
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【ほし】
・夜の公園でおにぎり喰ってるところをBに保護される弟
・「あのほしってこう…こういうかっこでいっこのせいざやねんで。おりおんいうねんで」
カイロをもらったお礼に「くろいおっちゃんのすきなんどれでもいっこやるわ」
・「星勝手に人にやっちゃっていいのかよ」B思わず苦笑
・「けどあれずーっとまえに兄ちゃんがおれにくれてんで?」
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【ほし2】
・皿を洗いながら思い出し笑いする庄司
「コミミにはさんだんですけど」
「何?」
「亮さん聡君に星あげたことあるんですよね」
「星?ああ、うん、やったよ」弟を振り返って「なあ?」
「うん、もろたよ」にこにこと
・「いいんですか勝手にあげちゃって」
「ええんちゃうの、やって誰のモンでもないやろ星」
「だからってー」
「それにアレやで、欲しかったらくれるよ聡、欲しい言うたら」また弟を見て「なあ?」
「うん、あげるよ」にこにこと「しょー兄もほしい?」
「え、その…くれるの?俺にも」
「うん」カーテンを開け窓にはりついて「どれにする?」
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【て】
・土手で弟と何やら話していたB、不意に動きを止める
その後弟が歩み去った後も静止したまま
・不審に思ったA、近づくと目に見えて赤面しているB
「どうしたんです」
「…て…」
「何ですって?」
「手相を…見られた…」
・触れられたであろう手をそのままの姿勢で維持して俯いているB
「洗わないなんて言い出すんじゃないでしょうね」
「そんなことはねえけど」
・アパートに向かって小さくなっていく弟の背を見送るA
誰かに話しかけられてまた手を取っている様子
Bから離れながらぽつりと
「アタシむしろアンタのこと幸せなんじゃないかと思うようになりましたよ」
_____
【マフラーの秘密】
・川面を見ながら焼き芋ハフハフ食べている弟
白い男通り掛かって挨拶
「かねてよりの疑問なのですが」
「なに?」
「何故フリンジが片側にしかないのです?」
「ふりんじ?」
・年末、何か弟に買ってやろうと考えていた兄
数年前から閉店セールをしている洋品店のワゴンの中で発見
カシミア100%の純白のマフラーは一目見て弟の姿が目に浮かんだ
しかし片側のフリンジに虫食いが!
・「で、切ってん。編んでみたりいろいろしたけどかえって目立つし、ゴチャゴチャしてたら見つかる思てもうあーってなって、けど両方切ったら絶対アカンって思ってそれだけは!って」
「亮さん聡君のことになるとパニック起こしすぎだと思うんす俺」
・「もともとこうやねん」
「ほう」しげしげと断面を観察し「変わった品だ」
「けどぬくいで。やわいし」にこにこと「兄ちゃんがくれてん」
「それは何よりです」笑顔を返す白い男
焼き芋を半分手渡され、久々に白くない食品を口にする
_____
【兄の後悔】
・庄司が弟とまさる、その友人たちと河原で遊んでいる
土手の上で見守っている兄と絵師
絵師は暖かい陽射しに眠そうな顔をしながらも凄い勢いでスケッチを
・何かの拍子に掛け声がかかる「いっせーのせでしょーぜ!」
顔を跳ね上げる兄
ちらと横目で認識するも敢えて聞かない絵師
そして河原の一同は声を揃えて
・「庄司、大丈夫やったかな、どうですかね」
「さあ。見てなかった。何が?」筆先から目を上げずに
「あの掛け声、まだ、イヤなんちゃうかなって思って」優しい目を泳がせ、何度も空気を飲み込んで「まだ思い出すんちゃうかなって思って、あの」
スケッチブックをめくって新たに筆を走らせながら「何かあったん」
「いいですか、話して」
・庄司が兄の仕事を手伝い初めて間もない頃
まだ庄司は髪も短く、今より丸顔だった。何よりまだ10代だった。
兄も慣れて来ていたとは言えさほど仕事を選べるわけではなく、そして“決定的な弱点”が知れ渡ってしまった頃でもあった。
「捨てて来いってね、言われたんです。海にね。浮かんでもええから、とりあえず放って来い言われて」
袋に入ったまま、両端を二人で持った。岸壁に当たってはいけないので、遠くへ放ろうと掛け声をかけることにした。
「そん時にね、ちょっとごたついたんです。あの、何て言うか」
『いっせーのせ+ドボン』なのか、『いっせーの+ドボン』なのか。
「え、どっち?どうする?って言うてる間に、重いやないですか、その、初めてでしょ、当たり前ですけど、そんなん持つの」
ほんの僅かな間ではあったが、庄司には袋の中が覗けてしまった。それに兄も気付いてしまった。
結局どうにか仕事としては終え、無口なまま二人は引き上げてきた。そしてその後、その晩の話はしないままだ。
「それからは絶対、庄司にはそういうこと、させへんように頑張って来たつもりなんですけど…わかれへんな、俺、ちゃんとできてんのかな。いっつも思うんですよ、聡のことはね、俺、兄貴やから、弟やから、普通にしてたらそれが一番やねんて思て、言い聞かしてるようなとこがあるんですけど自分に。けど庄司のことは、俺どないしたらええねやろって、一回でもあんな目に遭わせてもうて、育てるとかそんな偉そうなことは言われへんし」
一気に吐き出された言葉が途絶える。紙の上を走る柔らかい鉛筆の音、そして聞こえてくる無邪気な声に沈黙が呑まれていく。
「大好きです言うてたで」
「え?」
「庄司。亮さん大好きですて。亮さんみたいになりたい言うてたで」
「ホンマですか」
「俺今まで嘘ついたことないで自分には。礼二にはようつくけどな」
「ようつくんですか」
「つくで、けどほとんどバレるな」
いつしか紙の上には戯画化された礼二が
「ちょっと前や俺庄司叱ったことあったで、自分亮の真似し過ぎや言うて。亮になろうとすな言うて。けどあいつ『俺の理想は亮さんだから』て。俺何か言うて却下されたんずいぶん久しぶりやったわ」
礼二のページを切り取り、紙飛行機にして眼下へ飛ばす。
気付いた弟駆けてきて拾い上げる。
拡げて見て皆で笑う。
「ええんちゃうの。どないな目に遭わせても遭わされても、それでええんちゃうの。少なくとも二人からソンケーされてんねやんか」再び紙に目を落として「俺なんか誰も居らん」
「え!いや!居ますよ!居るじゃないですか!」
「自分いつんなっても思た通りに慌てるな」くすくす「おもろいわ」
「…え、俺、今からかわれてました?」
くすくす「ほんまおもろいわ」
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【弟ゲーム+風営法】(こちらにも貼っておきます)
・すごい妄想を送って下さった方がいらしたですのだ。
元ネタはキングダムハーツCOMの100エーカーの森です。と仰る弟ゲーム。
・迷子になった弟を巡査が保護→交番から自宅まで弟に手招きなどをしたり背中を押してあげたりして弟を自宅へ誘導する
・弟には『おなか』のケージがあり、時間が経つごとに減る。0になっておなかがすくと十数秒の間あらかじめ持っていたおやつ(兄や絵師からもらったものだと思われる)を食べ初めて動かなくなる(食べ終わるとケージが少しだけ増える)
・弟は好奇心旺盛なのでたまに花などを見て立ち止まる。(手招きをしてあげないと止まったまま)
・途中、いろんな人と出会ったり家に立ち寄ったりしてオヤツをもらったりチャーハンをおごってもらったりでおなかがふくれる。会話イベント等も(敵構成員Bとか)
・無事家に誘導すると兄と同居人にお礼を言われる。さらに上手に誘導できた具合によって弟が巡査にたからもの(ビー球、折り紙の鶴等)をプレゼントしてくれる。
このファンタジーを見よ!弟は30歳なんだぞ!
まず面白いのは『feat.巡査』だということですね。
・そして妨害イベントばかり思いつく僕だった。もじゃもじゃに部屋に連れ込まれたり、脇田さんにつかまったり、モノに説教されたり(巡査が)
挙げ句「ゲイ向け風俗店の店長(ノンケ)にスカウトされそうになるとかなあ」などと考えてしまってファンタジーげじゃなくなったので自分を恥じた僕だった
ちなみにその店長はケンドーコバヤシ「ちょっちょっちょっとだけでええねんちょっとガマンしたらええねん一晩でこんだけ(指で金額を)貰えんねんで?」
・たからもの、という語感がこれだけ似合うというのもなあ
「ないしょやで」とか言うんだろうなあ!なあ!むっひょう!
・KBCと打ちながら「これって『ケンドーコバヤシ』じゃなかろうか」と思ったりした
あと昨日何となくいかがわしく思いついたあのキャラへの皆さんの反応が非常にええ感じなのはどうなんだろう
勧誘する→嫌がられる→いっそう強硬に勧誘する→すごく嫌がられる→兄に発見されぶっとばされる、という感じかなあ
その後は兄を強硬に嫌ったり、理詰めで論破したり、それを誠実に反駁されぐうの音も出なくなったり、以降いっそう感情的に嫌ったり。
挙げ句庄司にまでとっちめられたり、ついには弟の腕を掴んで振り解こうとされている瞬間をBに見つかってボコボコにされたり。あの細腕でボコボコに。Aが羽交い締めにして止めるまで泣きながら殴る。弟も恐がっちゃって半泣きだったり。
いや嫌いってわけじゃないんですよ。ただケンドーコバヤシってああいう世界の影や闇を見えやすい形で具現化するに相応しい気がするんです。木村祐一だと、出来過ぎていてすごく「キャラっぽい」。ケンコバの場合すごく生々しくなる。そこが面白いなと。
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【ヨコチョ】
・薄暮の街を弟がとことこ駆けていく
「しにあの、けだまの。かいろ、はれるの。ぷりん、さんこの。しにあの…」
何度も繰り返し、一所懸命に呟きながら。
・その背後に迫る影あり
バカみたいな色のキャップをヨコチョにかぶり、マウンテンバイクを曲乗りしながら追走
白い出歯に浮かぶこれ以上ない程のニヤニヤ笑い
・そして急接近して背中をドンと叩く
驚いて振り返る弟だが「あ」若干むっとした顔で「あつし」
「お前さー何でさオレだけ呼び捨てなんだよー兄貴に言っとけよそういうのー年上だぜオレー」
・ぷんすかと振り切ろうとするが後輪で跳ねながら行く手をふさいで「何やってんだよどこ行くんだよ」
「おつかいたのまれてん。いそいでんねん、のいて!」
「へー何買いに行くんだよォ」
「…あ」
「へっへへへへへ」笑い声だけ残して疾風の如く走り去る
「もー!もー!せやからすかんねん!」
【つづき+意味もなく新キャラ】
・窓を全部開け放して巨大な絵に取り組んでいる最中の絵師
「忘れたかそかそかしゃーないな」
「ごめんお兄」
「ええよええよアイツに遭うたらしゃーないわ、犬のババ踏んだみたいなモンやから…、さてどうするか」周囲を見回し「よしゃ聡ちょっと手出してみ」
・かくして手の甲に絵の具でメモされる弟
「店についたら川の字探してこれ見せたらええから」
「わかった。…これちゃんときえる?」
・マフラーなびかせてまた駆け出していく弟
「うう寒」見送りながら窓を少し閉めつつ「けどあのババ何の用やろ」礼二を模したマスコット(紙粘土製:手作り)の下がった専用の携帯を取り上げるも「あ、そうか…ダイジョブやろな」改めて置く。でも携帯が手に付いた絵の具で汚れる。トホホな顔の絵師
・食料雑貨店に飛び込んでいく弟「かわちゃーん」
「おー、なしたー?」無闇と段ボールに囲まれた店員振り返って
「これください」手を出す
「だあ?シニア毛玉…ああ、にーにのおつかいね?」手を取って覗き込みながらカゴに支度していく
・お釣りをチリチリ鳴らしながら袋を抱えて戻ってくる弟、シニア毛玉がちょっと重い
すっかり日が暮れてしまったので急ぎ足
・路地裏でヨコチョの自転車にバイクの前輪乗り上げて凄い剣幕で怒鳴っているB
それは聞き流しながら自転車に関して激怒しているヨコチョ。二人とも通り過ぎる弟に気付かない
そして相変わらずの辟易顔でカレーパン食ってるA、弟に手を振られて伏し目がちに振り返す
・背中にカイロ貼った絵師
おだちんにプリンを一鞘もらって帰ってくる弟
そして事の顛末を聞いた兄は、夜になって仕事を頼みに来たヨコチョを問答無用で追い返した
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【新キャラスペックの羅列】
・新キャラ+未起こしキャラ。メモとして。
・ヨコチョ:あつし。フリーのエージェント。品性下劣で純粋悪。しかし「うっかり」人間味のある部分を露呈することも。キャップをヨコチョにかぶって常にニヤニヤ笑い。移動手段はイタリア車かマウンテンバイク。
・大家コンビ:華丸さん、大吉さん。うつ(躁転中)+寡黙。この記事参照
・風俗:ケンドーコバヤシ。ホモ売春元締め。本人はノンケ。誰彼構わずスカウトしたがるが、昨今のメインターゲットは弟。そして兄やBやモノなど弟シンパから目の敵にされる。
・ひろし:山本博。施設の仲間。働いている。気が弱く友達も少ない。常にジャージ。
・竜次と馬場:施設の仲間とその兄。
・増田:自動車修理工場経営。非常に寡黙。
・岡田:施設の送迎バスの運転手。無口だが温厚。過去に妻子を交通事故で亡くしている(自分だけ生き残った)。聡のことは息子のように可愛がっている
・植松:絵師の盟友であり『ホンモノの天才ハッカー』。しかし日頃は超が付くほど冴えない勤め人。袖カバー常備。ダサい黒縁メガネ。クリップボードを脇に抱えて常に小走り。しょっちゅう転び書類をまき散らす。
・大熊:植松のマネージャーでありサポートと外交担当。スーツはアルマーニ。本質は完全に子分格で、「本当は凄いうえまつ」を支える自分を愛している
・ゲッツ:Aがたまに演奏するクラブでシェーカーを振る温厚な中年
・星田さん:漢方薬局の店主。医師(ああ見えてサッカー大好き)の処方箋も受け付ける。でもうっかりフラフラ立ち寄るとどんどん漢方を売りつけられる。
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【あほの後藤】
・後藤輝基のキャラ追記しておく
・弟の施設友達の一人
・成人男子(聡のイッコ下)
・遅滞はなく、口が達者で基本的に良く喋る。割に勝手な感じで振る舞っている。
・のんちゃん先生(岩尾さん)が大嫌い。口うるさいので。
・でも他の大人がすごく恐い。恐いときにはのんちゃんの背後に回って震える。
・そして夜泣きする。「こわいよー」って泣きながら起きる。
・親のネグレクトが原因で、中学生の頃に保護された。当時体重が8歳並とかそういう感じだった。
・それ以来太れない。食べても太れないし、食そのものも細い。
・そして押入とかドアとか閉めるのが恐い。閉じ込められてたから。夜寝るときも全部開けっ放しにする。
・弟が兄や庄司や絵師なんかと仲良くできているのを「すごいなー、何でかなー」と思っている。
_____
【巡査メモ】
・親を亡くしている
・妹と弟を上の学校へ行かせてやりたいのでそっちへ仕送りしている
・なので本人は慎ましく暮らしている。あまりにも慎ましく
_____
【勧誘】
・夕飯の下ごしらえを終え、土手をランニングしている庄司
背後からスケボーの音が聞こえ、道を譲ろうと振り返って眉間に皺を
・「ロコツにヤな顔すんなよ筋肉バカー」満面のニヤニヤ笑い
無視して走り続ける庄司の隣をチクタクで併走する
「ロクなモン食ってないのに鍛えてばっかいるとホントにバカになっちゃうぞ」
「ちゃんと食べてます」
「しょっちゅう料理失敗してんだろお前よー」ニヤニヤ
「成功もしてます」険しい顔で加速、振り切る
・しかし後方から一気に追い抜き、数メートル前方でテールターンブレーキ
「お前さー、オレんトコ来ねえ?」
レイルフリップとニヤニヤ笑い、しかし目は冷たいまでに光って庄司を真正面から見据える
「アイツんトコ居たってさ、報われねえよ?お前」
・「報われたいなんて思ってませんから」
「へー、そうなんだ」あくまでニヤニヤとボードを降りて抱え、すれ違いざまに「ソレはウソだよ」
一瞬声を呑んでから反駁しようとする庄司を後目に走り去っていくボケナス
憤然と見送る庄司
_____
【弟すごろく】
・ある朝一人で起きた弟は
パンを食べようとしたがジャムの瓶のフタが開かず
隣のもじゃもじゃの部屋を訊ねたが白い男が顔を出し
「今日は彼は体調が優れないようなんだ」と言われ
その背後から「帰りたいよう俺の星に帰りたいよう」という嗚咽を聞き
怯えながらそのまま歩いて絵師の家へ行ったものの
鍵が開いていたにも関わらず絵師は起きてくれなかったので
枕元の携帯から礼二に一応連絡して
有野さんにでも頼もうかと歩を進めているとBを発見したので
瓶片手にしばらく追い掛けたが振り切られ
後から走ってきたAに
「あの人のことはしばらく放って置いてやってもらえませんか」と言われ
よく意味が解らなかったがとりあえずAにも頼んでみたかったが
AもまたBを追って走って行ってしまったので
仕方なくまた施設を目指して歩き始めたら
向こうからニヤニヤ笑いがインラインスケートで走ってきて
瓶をひょいと奪って行ってしまい
必死で追い掛けていると
通り掛かった巡査が自転車で追走し奪還してきてくれて
お礼を言って別れてしまって開けてもらうのを忘れ
ようやく施設にたどり着いたものの
有野さんはゲームのし過ぎで親指を痛めていてろくに力が出ず
オカラさんにも頼むと面白い顔にはなったが一向に開かず
まさる君が瓶のフタに歯を立てるに到って仕方なく諦め
昼食をとりながらチャーハンにも頼んでみたがあっさり断られたので
店を出たところで買い物から戻ったしょー兄と遭遇し
一安心とばかりに頼むとしょー兄は上着を脱ぎ捨て力んでくれたが
その筋肉が浮き立つばかりでフタはびくともせず
二人で意気消沈して部屋に戻ろうとすると
風俗店の店長を後ろ手に組み伏せたモノが
「自分が割りましょか」と言うので丁重に断り
帰宅したら兄が食パンを何もつけずに食べていて
一日の顛末を話すとひとしきり笑ってくれて
何気なく兄がひねると瓶のフタはあっけなく開いた
_____
【このボケナス!】
・弟とことこ図書館からの帰り道
(今日は大好きな「旅の絵本」を借りて来た)
すると背後からイヤなバウンド音…
険しい顔で振り返ると、案の定ニヤニヤ笑いのBMXだ。
「ロコツにやな顔すんなってーお前そういうツラだけ妙に凛々しくて笑えるんだけどw」
「なに?あつし」
「だから呼び捨てすんじゃねえよ年上だってのオレは」
弟の手からひょいと本を奪う
「かえして!」
「何読んでんだよ」前輪をくるくる回しながら近寄せない「何コレ?字がねえけど」
「かえしてー!」
「何お前まだ字読めねえの?」
ぐっと詰まる弟。口を尖らせて俯く「よめるもん」
「ははーん?じゃあコレ読んでみろよ」
携帯の画面を見せる。弟、ちらと見て再び俯く。
「読めねえじゃん!」ゲラゲラ笑って「じゃあコレは?」
携帯の画面を見せる。弟、ちらと見て恐怖に顔を歪めて後ずさる。
高笑いのボケナス「バーカお前コレ作りモンだよ?そーゆーのもわかんねえの?恐くもなんともねえじゃんこんなのwww」突きつけて「コレは?コレ見たら呪われんだよ」
弟、えりまきに顔を埋める。
周りを後輪で跳ねながら「お前さー、おバカさんなりにもう31だろー?なー。ダイジョブなの?そんなで。お前知ってることの方が少ないだろ明らかにw」
「…んなことないもん」
「あるだろそんなことwじゃあお前何知ってんの?何ならわかんの?お前何か役に立つことあんの?」
響く平手打ち、「痛え!」キャップがすっとぶ。
「ジブン何してんねん」険しい表情の兄「返せや」本を取り上げる
「兄ちゃん」
「痛え痛え痛いんですけど!お前そういう暴力はさー」
「うるさい」もう一発ひっぱたく「もう帰れや!」
弟に本を手渡し、かばうようにその前に立つ
「ジブンの知らんようなこと、ようけ知ってんねん」真っ向から睨み付けて「ジブンのわかれへんことを聡はわかるよ。そういうことを、ジブンはわかれへんのやろ」
キャップを拾い、口元にニヤニヤ笑いを取り戻しつつも、兄を冷たい目で見遣る
そして漕ぎ出す瞬間にかんしゃく玉を一発投げつけて走り去る
兄が振り返ると弟は涙ぐんではいたものの、笑顔だ
「ありがとう」
「ん」頭をなでてやる兄
「ぼくをたかくかっていただいて」おじぎ
「面白いこと言わないの」笑顔を返す兄
帰宅すると庄司が何やら憤慨している
「さっき淳さん、ポストに何かイタズラしに来たっぽかったんす」
「…で、どないした?」
「階段から蹴落としときました」
_____
【ボケナスについて】
・別に掘り下げたくもないが思いついたのでメモしておきます
・「そこそこの名家」の「そこそこのボンボン」
・しかし、「そこそこ成功」している親族の中で、淳だけが何もかもいま一つ
受験と就職の失敗から、落ちこぼれ感だけが強まった
振り切るために、親族誰もが歩んでいない道:裏社会へ入り込んでいく
・基本理念は常に『他者より上に』
人より格好良くなりたい、人より賢くなりたい、人よりモテたい
それは偏に「そうでないから」だ。
・しかし、
格好良くないのに格好良い振りをすること、
賢くないのに賢い振りをすること、
モテないのにモテる振りをすることが
何より「ダセー」のを知っている。
だから、
本当に格好良くなる為に、本当に賢くなる為に、本当にモテる為に、努力する。
そして、
本当にそれを叶える。
・それでも、
「ホンモノではないこと」を誰より理解している
死ぬほど努力して、ようやく同じ舞台に立っていること、
生れつき全てに於いて負けていること、
天賦の才には敵わないことを理解しているのだ
・常にニヤニヤ笑うのは、
心の底から笑えることなど何一つないからなのだ
・エクストリームスポーツに傾倒するのは
1:目に見える結果を出して相手を圧倒できるから
2:練習すればある程度巧くなれるから
3:街中でも披露できるから
・地方の土産物屋で買った携帯孫の手を懐に隠し持っている
武器でも何でもなく、背中をかくため。
緊張する仕事が続くとジンマシンが出るのだ。
それは誰にも話していない。
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【こんなに可愛いよ兄弟篇の庄司シリーズ】
・何となく推してみようと思いました
・ゴミ集積所の掃除をする
「誰かがしなきゃいけないのに誰もしないんすもん。放っとくって恥ずかしいじゃないですか」
・食糧の買い出しは自転車ではなく徒歩で
「荷物を手で下げて歩くと、重みがわかるでしょ。これが自分の体ん中入るんだなーって思うんですよ。有り難みが実感できるんですよね」
・服装の基本はタンクトップに上着。『何でも屋業』が多い現在の作業効率を考えて。
兄に「俺と違てそういうのん似合うなあ」と誉められたのも一因。
・いまさらのようだが『庄司』は苗字。
敢えて名前で呼ばないのは、家の存在と嫡子であること忘れないようにという兄の配慮。
名前で呼ぶのはオカラさんだけ。「智春さん」。
しかし、ごくごく稀に酔った兄が「トモちゃん」と呼ぶことも。
・兄のスカジャンの背に虎が描かれていたので、虎が好きになる。
野球の好きなチームも虎。
・仕事が遅くなると「聡を一人にしたくない」という理由で先に帰されることが多い。
ほぼ毎回食卓で寝込んでいる弟をおぶって布団まで運ぶ。
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【博】
・弟の施設のともだち
・知的障害ではなく精神障害の方(施設が『両方扱っている』とするのが楽だろうか)
・重度の社会不安障害だが徐々に回復傾向
・性格そのものもおとなしく控えめで内気。「全部一緒じゃん」なんてツッコまれたらそれだけで震え始める。
・原因は幼少期に受けたイジメ。
児童の少ない地域で育ったため、小中高と面子がずっと一緒。その為12年間虐められ続ける。
・その度合いの激しさは「未だに話されへんくらい」(有野さん談)
・親が厳格で昔気質だったこともあって登校拒否もできなかった
・大学に入って上京するも一人で外出できない程になっていて、完全に引きこもる
・通院の過程で施設の職員と知り合い、社会復帰への一歩を踏み出す
・当初は施設でも孤立しがちだったが、弟を介して他の面子とも交流できるようになりつつある
・しかし今でも公共の交通機関は苦手で必ずオカラさんの送迎
・そして飲食店が恐いので必ず手弁当。自作。なかなかの腕前
・卓越した運動能力を持つがそれを発揮して注目を浴びるのも今はまだかなり恐い段階
・常にジャージなのは服を買いに行くのが恐いから
・臆病なだけでなく非常に心優しく、なおかつ倫理観も強い
・兄や庄司の『裏の仕事』に薄々感づいていて、弟にどうにかやめさせようとしている